アントニオ・ビバルディ(1678-1741)はイタリアの作曲家で、協奏曲や室内楽、オペレなど多くの作品があるが、その中でも特に有名なのが「四季」です。この曲は1725年(57歳)に作曲された「バイオリン協奏曲」で、春・夏・秋・冬の4楽章からなり、それぞれ三つの楽章から構成されています。
楽譜に四季を巡る自然と人間の営みを描くソネット(ヨーロッパ叙情詩の一形式)が付けられ、音楽もその詩の内容に沿ってメロディーやリズムなどが工夫されています。
ここではピアノ演奏(Piano 4 hands) での演奏です。
四季より 「春」 1~3楽章
四季より 「夏」 1~3楽章
四季より 「秋」 1~3楽章
四季より 「冬」 1~3楽章
第1番 「春」
第1楽章は春の訪れで、ヴァイオリンが鳥の歌を、オーケストラは泉のせせらぎを奏で、第2楽章は草原の羊飼いの様子や犬の鳴き声をバイオリンとヴィオラで表現し、第3楽章では羊飼いや乙女の踊りが表現されている。
第2番 「夏」
第1楽章は暑さにあえぐ人や家畜、嵐を恐れる羊飼いの不安が表現される。第2楽章は、暑さに参っている羊飼いに蚊などの虫が襲う様子など、第3楽章は夏の激しい天気で、嵐と雷鳴が表現される。
第3番調 「秋」
第1楽章は収穫を祝う村人たちなど、第2楽章は“眠る酔っ払い”の様子を描き、第3楽章は活気に満ちた「狩」を表す。
第4番「冬」
第1楽章は雪と氷に覆われ、冷たい風が吹きすさぶ冬の風景を、第2楽章は炉端でのくつろぎを、第3楽章では氷上での滑りや転倒、北風と南風との衝突など、冬の様子を巧みに表現している。

0 件のコメント:
コメントを投稿