ロッホ・ローモンド(Loch Lomond)」は、スコットランドを代表する民謡の一つで、「The Bonnie Banks o' Loch Lomond(美しいローモンド湖の岸辺)」の名でも知られています。作者は不詳で、スコットランドに古くから伝わる民謡です。現在知られている形の曲は、1841年に『Vocal Melodies of Scotland』に収められたのが最初の出版とされています。
歌詞は、ローモンド湖の美しい風景を背景に、愛する人との別れを歌った哀切な内容です。特に「あなたは高い道を行き、私は低い道を行く」という有名な歌詞には、故郷スコットランドへ帰る道と、死者の魂が故郷へ戻る道を対比させた意味があるとする説があります。
この曲は、1745年のジャコバイト蜂起に敗れた兵士や捕虜にまつわる歌だという伝承でも知られています。カーライルの牢獄に捕らえられた兵士が、故郷や恋人を思って歌ったという説がありますが、作者や成立事情について確実な史料があるわけではありません。
美しいローモンド湖の自然と、二度と会うことのできない恋人への別れを重ねた歌詞によって、故郷への思慕と深い悲しみが表現されています。一方で、親しみやすく伸びやかな旋律を持つため、現在でもスコットランドを象徴する民謡として世界各地で歌われています。
1973年(昭和48年)に発売された「ペドロ&カプリシャス」の「五番街のマリーへ」という歌をご存じでしょうか、大変にヒットした歌です。この歌のメロディーが、じつはこの「ロッホ・ローモンド」に似ています。
ロッホ・ローモンド
ロッホ・ローモンド
スコットランド民謡
訳詞:門馬 直衛
1
ここちよき清らの岸
日かげ映ゆるロッホ・ローモンド
君と共にさまよいたる
懐かし懐かし ロッホ・ローモンド
※
君は登れ われは下らん
行くてはスコットランドなれど
君と共にまた語らじ
懐かし懐かし ロッホ・ローモンド ※
2
君と別れし谷間の
坂もけわし ベン・ローモンド
入日うけ 峰は紅(あか)く
日かげ たそがれ告げぬ
※ 繰り返し
3
小鳥鳴き 野ばら開き
日かげに水ねむるも
いたむ胸には春帰らじ
悲しみ はや消ゆるも
※ 繰り返し
他にも「緒園 凉子」などの訳詞もあります。

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