作曲者:フレデリック・ショパン(1810–1849)
作曲年:1829年
出版:1852年(ショパン没後)
作品番号:Op.69-2(遺作)
ショパンの「ワルツ第10番 ロ短調 Op.69-2」は、1829年、ショパン19歳の頃に作曲された作品です。ショパンが残したワルツの中でも特に初期に書かれた作品で、若き日のショパンらしい繊細な感情と美しい旋律が感じられます。
この曲は、明るく華やかな舞曲としてのワルツというよりも、どこか哀愁を帯びた表情を持っています。ロ短調による物悲しい旋律に、軽やかなリズムが組み合わされ、優雅さの中に切なさが漂います。
曲は「Moderato(モデラート=中くらいの速さ)」で始まり、右手の旋律を左手の伴奏が支える、ショパンらしいピアノ書法が用いられています。旋律には細かな音の動きや装飾が加えられ、単純なワルツの伴奏曲ではなく、歌うような表現力を持った作品となっています。
1829年は、ショパンがポーランド時代を過ごしていた時期であり、19歳の若き作曲家が本格的に作曲家としての才能を開花させていた頃です。この時期には複数のワルツが作曲されており、本作にも若きショパンの豊かな感受性が表れています。
ショパン ワルツNo.10
この曲はピアノ曲ですが、ここではフルートとの共演でお聞きください。
「ワルツ第10番」はショパンの死後に遺作として出版され、1852年にクラクフで初めて出版されました。そのため、現在「Op.69-2」と呼ばれている作品番号は、ショパン自身が生前に付けたものではありません。
遺作とは作曲家の死後に初めて出版・発表された作品のことで、亡くなった人が発表した最後の作品のことではありません。

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