きらきら星変奏曲

ワルツ・ピアノ曲・小作品

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作曲者:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756~1791)
作曲年:1781~1782年頃(ウィーン)
作品:ハ長調 K.265(K.300e)
編成:ピアノ独奏
構成:主題+12の変奏
初版出版:1785年

「きらきら星変奏曲」は、「ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト」が作曲したピアノ独奏曲で、正式な作品名は《「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲 ハ長調 K.265》です。

作曲年については、現在では1781~1782年頃、ウィーンで作曲されたとする説が有力です。以前は1778年、モーツァルトがパリを訪れていた時期の作品と考えられていましたが、現在は自筆譜の研究などから、1781~1782年頃とする見方が一般的になっています。

この曲のもとになっているのは、フランスの歌「ああ、お母さん聞いて(Ah! vous dirai-je, maman)」の旋律です。この親しみやすいメロディーは、後の時代に英語の「Twinkle, Twinkle, Little Star(きらきら星)」や、さまざまな子どもの歌にも使われ、世界中で知られるようになりました。つまり、現在「きらきら星」として親しまれているメロディーを、モーツァルトがピアノのための華やかな変奏曲に仕立てた作品ということになります。

きらきら星変奏曲

モーツァルト

曲は、まず誰もが覚えやすいシンプルな主題(テーマ)が演奏され、その後に12の変奏が続きます。「変奏」とは、もとの旋律や和声の骨格を残しながら、リズム、音型、伴奏、音域などを変化させて、同じメロディーにさまざまな表情を与える作曲技法です。

モーツァルトは、この素朴で親しみやすい旋律を、変奏が進むにつれて少しずつ華やかに変化させていきます。軽快なリズムの変奏、左右の手が活発に動く変奏、短調となって雰囲気が変わる変奏などが現れ、単純なメロディーからは想像できないほど豊かな音楽へと発展していきます。

特に最後の第11変奏はAdagio(アダージョ=ゆっくりと、穏やかに)となり、続く第12変奏ではAllegro(アレグロ=速く、快活に)となって、曲全体を華やかに締めくくります。全体としては約15分ほどの作品ですが、短い主題から次々と新しい音楽を生み出していく、モーツァルトの作曲技法の巧みさを楽しむことができます。 
 
「きらきら星」という親しみやすい名前から、子ども向けの簡単な曲と思われがちですが、実際にはピアノ奏者の技術と表現力が求められる本格的な変奏曲です。誰もが知っている素朴な旋律を題材に、モーツァルトがどのように美しく、ユーモラスで、華やかな音楽へと変えていくのかが、この作品の大きな魅力です。

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