「未完成」は第7番、第8番どちらが正しいのか。
シューベルトは生涯に6曲の交響曲を発表しました。しかしシューベルトが死去して10年後の1838年にシューベルトの新しい交響曲(ハ長調交響曲)の楽譜が発見され、第7番目の交響曲となりました。しかし1865年にはなんとシューベルトのもう一つの交響曲が見つかるのです。2つの楽章だけが完成された楽譜で、これが「未完成」と呼ばれる作品です。書かれた順番からすると、第7番とされた曲よりも前の作品ですが7番はそのままにして第8番とされたのです。
しかしシューベルトにはまだ他の未完成の曲(ホ長調交響曲)もあり、この曲に何番をつけるのかを協議した結果「書かれた順番に従って、「ホ長調交響曲」を第7番、「未完成交響曲」を第8番、「ハ長調交響曲」を第9番としたのです。
しかしその後も意見が分かれて「新シューベルト全集」では、未完成で書かれていない部分が多い「ホ長調交響曲」の番号を削除し繰り上げた結果、「未完成」は7番となり8番は「ハ長調交響曲」としました。
第1楽章
第2楽章
現在では出版社や各楽団、指揮者等の考えによって7番、または8番とされますが、最近では「7番(8番)」との表記が多いようです。ドボルザークの作品番号にも同じことがあります。
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