作曲:アルバート・ウィリアム・ケテルビー(1875~1959)
作曲年:1920年
『ペルシャの市場にて(In a Persian Market)』は、イギリスの作曲家アルバート・ウィリアム・ケテルビーが1920年に作曲した管弦楽曲です。「インテルメッツォ・シーン(間奏曲風の情景)」という副題を持ち、活気に満ちたペルシャの市場の様子を、まるで一つの物語を追うように音楽で描いています。
曲の冒頭では、ラクダに乗った隊商(キャラバン)が遠くから市場へ近づいてくる様子が表現されます。やがて市場は人々でにぎわい、物乞いの声が聞こえ、美しい王女が従者に運ばれて登場します。王女は市場で曲芸師や蛇使いの芸を眺め、そこへカリフが通りかかるなど、次々と場面が展開していきます。
それぞれの場面には特徴的な旋律が与えられており、管弦楽のさまざまな楽器によって、人物や市場の喧騒が色彩豊かに描かれています。最後には王女と隊商が市場を去り、遠ざかっていく隊商の気配とともに市場は次第に静かになって曲を閉じます。
ペルシャの市場にて
ケテルビーは、情景や物語を分かりやすい音楽で表現することを得意とした作曲家で、『ペルシャの市場にて』もその代表作の一つです。異国情緒あふれる旋律と、ラクダの隊商、市場の人々、王女、曲芸師、蛇使いなどを次々に登場させる巧みな描写によって、聴く人を遠い異国の市場へと連れて行ってくれる作品です。
他にも彼の代表作として「牧場を渡る鐘」もよく知られた曲です。ケテルビーについての解説もありますのでご覧ください。

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