作者はイタリアの作曲家で当時27歳のマスカーニです。彼の出世作となった歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」。イタリアオペラの一つで非常に美しい繊細な和声が特徴ですが、内容は生々しい三角関係を描いています。劇的なラストシーンを迎える直前に奏でられる美しいこの間奏曲は特に人気があり、単独で演奏される機会が多い曲です。
カヴァレリア・ルスティカーナより「間奏曲」
ピエトロ・マスカーニ
1863年、イタリアのパン屋に生まれる。父は彼に法律を学ばせたが、本人は音楽に強い関心を持ち、故郷の音楽院で本格的に音楽を学ぶ。20歳にもならないうちに交響曲、オペラ、カンタータなどを作曲し、その才能を認められて後援者の後押しでミラノ音楽院に入る。しかし途中で学校を飛び出し、指揮者として活動を始め、その後はチェリニョーラの音楽学校で教師となる。
1890年にはローマの楽譜出版社の一幕歌劇コンクールに応募して当選した代表作「カヴァレリア・ルスティカーナ」によって驚異的な成功を収める。生涯には15曲のオペラと1曲のオペレッタ、いくつかの美しい管弦楽曲や声楽曲、歌曲、ピアノ曲を残している。1895年にはペーザロのロッシーニ音楽院院長に就任もしている。
第二次世界大戦でイタリアが降伏した後には全財産を没収され、ローマのホテルで寂しく生涯を閉じた。遺体はローマに葬られたが、1951年に故郷のリヴォルノに再埋葬された。
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