この交響曲は通称『ザ・グレート』と称されますが、この呼び方はシューベルトの交響曲のうちハ長調の作品に第6番と第8番の2曲があり、第6番の方が小規模であるため「小ハ長調」と呼ばれ、第9番(8番)が「大ハ長調」と呼ばれることに由来しています。
本来は上述のように第6番と区別するために付けたため「大きい方のハ長調交響曲」といった程度の意味だったが、この曲の演奏時間の長いことや内容的なスケールの大きさなどからも現在では「ザ・グレート」と称されます。
第1楽章
第2楽章
第3楽章
第4楽章
第9番とも8番とも称される理由は?
シューベルトの交響曲は、古くより番号が様々に呼ばれ、この「ザ・グレート」は20世紀初頭までは「未完のものを除いて7番目」なので第7番と呼ばれることが多かった。
しかし1951年にオットー・エーリヒ・ドイチュがシューベルトの作品目録を作成してドイチュ番号を付番して以降は、未完ながら演奏される2曲(D729のホ長調、D759のロ短調「未完成交響曲」)を含めて第9番と呼ばれるようになったのです。
しかしドイチュ死後の1978年にドイチュ番号の改定が行われ、自筆譜のままで演奏できるという意味で完成されていると認められる交響曲の8番目のものであることから第8番とし、多くの楽譜出版社がこれに従い第8番とすることが多くなってきています。
しかしその場合でも混乱を招かないように、第8(第9)番とすることも多く、世界的には現在も第9番としている例も多くあります。
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