作曲者:ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685~1750)
原曲:管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV1068 第2曲「Air(エア)」
編曲:アウグスト・ヴィルヘルミ(1845~1908)
編曲年:1871年
「G線上のアリア」は、ドイツの作曲家ヨハン・ゼバスティアン・バッハが作曲した《管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV1068》の第2曲「Air(エア)」をもとにした名曲です。
バッハがこの曲を作曲したのは1730年前後と考えられています。原曲の「Air」は、管弦楽組曲の中の一つの楽章で、華やかな管楽器やティンパニを使わず、弦楽器と通奏低音(低音を支える伴奏)によって演奏されます。そのため、組曲の他の楽章とは対照的に、静かで穏やかな雰囲気を持っています。
現在「G線上のアリア」と呼ばれているのは、バッハ自身が付けた題名ではありません。1871年、ドイツの名ヴァイオリニスト、アウグスト・ヴィルヘルミがこの「Air」をヴァイオリン独奏用に編曲しました。その際、原曲のニ長調をハ長調に移し、旋律を低い音域に置くことで、ヴァイオリンの4本の弦のうち最も低いG線(G弦)だけで主旋律を演奏できるようにしました。これが「G線上のアリア」という名前の由来です。
G線上のアリア
ゆったりと流れる旋律と、繊細に重なり合う和声は、深い安らぎと気品を感じさせます。結婚式や式典、映画、CMなどにも数多く用いられ、クラシック音楽を代表する親しみ深い作品となっています。
なお、一般に「G線上のアリア」として知られているヴィルヘルミ編曲版と、バッハが作曲した原曲「Air」は、同じ旋律をもとにしていますが、編成や音域、響きには違いがあります。原曲を聴くと、バッハが弦楽器全体を使って作り上げた、より豊かな音の流れを味わうことができます。

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